様々な肌のお悩みにお応えする最適な治療法
肌の治療において「光治療」というのは、レーザーの治療が一般的だと思いますが、今回導入した「フォトフェイシャル®」はレーザーとは種類の違う光線を使用した治療です。正確な名称は「IPL」と呼ばれる光線を使用します。これはストロボのようなフラッシュランプ(P.13中央の写真)をパッと光らせて、肌に当てるという治療で、特徴は肌に有害な波長の光はフィルタを使ってカットして肌に有益な光だけを使うことができるという点です。
実はレーザー光線よりも前からIPLという光線は存在していました。なぜ最近になって見直されて使われるようになったかというと、コンピュータの制御によって光線の出る時間や出力をコントロールできるようになったことが大きいのです。特にこのフォトフェイシャル®に関して言うと、人間の目にはピカッと1回光ったように見えるのですが、実際にはコンピュータ制御が行われ、大変短い間隔で数回打たれています。それを最適にコントロールすることにより、肌にダメージを与えないようにしつつ有益な作用を出せるようになったということでいま注目されています。ですからIPLを使用するという点ではリバイバルということですが、最近人気のある治療です。
レーザーは簡単に言うと1種類の波長です。ターゲットによって、例えば赤い色に吸収される光や、シミに吸収される光のように1種類の波長の光線なので、そのものにしか効かないと言えます。
一方IPLは、複数の波長を機械の中に入れられるので、複数の効果を併せて期待することができます。肌の場合、お悩みは1種類だけではありません。シミやくすみも気になるし、肌のまだらな赤味も気になる。肌のハリを出したいし、毛穴も閉まらせたい。というように複数の効果を望まれる方も多いのでフォトフェイシャル®はそのような方に最適です。このようにIPL治療は以前からあり、コンピュータ技術の向上によってバージョンアップされ、今回当院に導入したStellar M22という機種は最新型の機種です。

コンピュータ制御とフィルタでターゲットを変えられるStellar M22
照射回数は通常、1か月に1回で、トータル5回~10回の治療をお勧めしています。もちろん1回でも効果はあるのですが、繰り返すことによって効果を徐々に重ねていくことができます。毎回同じ光線を使うということではなく、フィルタの種類を変えることで光線の種類も変えられますので、回数が増えるとより深いところまで光線を届かせることが可能になり、より効果を実感することができます。
一般的には、最初はシミや肌のハリが気になると言われる方が多いので、シミをメインにしたフィルタを使うようにします。光線の種類は何種類かありますが、長い波長の方が肌のより深い部位に到達しやすいので、深い部位のシミを狙う場合は、フィルタを変えて長い波長を使うようにしています。

幅広いフォトフェイシャル®の治療効果
一方、くすみやシミが気になるという方にはメラニン色素に吸収される波長の光をメインに使用します。この治療は、もちろん男性の方にも適しています。また、肌のハリが落ちてきたとか、毛穴が開いてきた、ちりめんじわという細かい「より」のようなしわが目立ってきたという方には、肌の中の線維芽細胞というコラーゲンを作り出す細胞を刺激する波長の光を使ってハリを出す効果も期待できます。
このようにフォトフェイシャル®は様々な効果が期待できることから、施術後に新たな効果をご希望される方が多くおられます。その時々の肌の状態を拝見し、光線の種類を変えることにより、期待する効果に合わせた施術をすることができるというのもこのフォトフェイシャル®の特徴です。
美容治療においては先端的な治療もあり、人気のある治療は流行りすたりもあります。その中で10年以上残っている定番で安心できる治療がこのフォトフェイシャル®です。また、大きなシミには、IPLで治療をして残ってしまったものをレーザーで治療するというように組み合わせて使用すると、より効果が得られます。

~施術上の注意点~
施術をする前2週間と施術後2週間は極力日焼けをしないようにする
フォトフェイシャル®では人工的に炎症が起きるので、そこに日焼けをすることで過剰な炎症とならないためです。
施術時にヒリッとした痛みがある
正確には少し熱いという感じです。痛みが強いと感じた場合は光の出力を下げることもできますので、おっしゃっていただければと思います。
大事なイベントなどが1週間以内にない時に施術を受ける
シミは光線に反応すると一旦浮き上がってくるので濃くなるという印象があります。ですから施術後1週間くらいで色が濃くなって、そこがかさぶた状になることがあるので、結婚式など大事なイベントや用件が1週間以内にない時に施術を受けていただきたいと思います。一旦濃くなった部位はカサブタになり自然に剥がれてきます。ですから施術後は2~3か月は様子を見ていただければと思います。
施術が受けられない方とは…
基本的にこの施術を受けられないという方はありませんが、ごく稀に光線アレルギーや光線過敏症の方、日焼けをすると肌が水膨れになるという方はお受けいただけない可能性もありますので予め医師にご相談ください。また妊娠中の方も母体に負担をかけないという意味で治療を行っておりません。
Medical Specialist Advice
男性会員様へのメッセージ
ゴルフ・マリンスポーツなど、屋外スポーツの日焼けに起因して発生したシミの治療を希望される方が増えています。人間ドックの合間などに気軽に受けられる治療ですので、お一人で悩まず是非ご相談ください。治療の前後の日焼けはお控えください。